こんにちは、くっかばらです。今回は登山がテーマの漫画で、私が実際に読んだものの中からおすすめを紹介します。
登山がテーマの漫画は数多くありますが、学びや情報が得られるもの、食事のレシピが得られるもの、など実用的なものを中心に読んでいます。とはいえ名作や根性ものも好きです。これらの中からおすすめの5点(つまり私が好きな順、ですね・笑)を選んでみました。
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おすすめの登山漫画5選
① 岳
石塚真一著。言わずと知れた登山漫画の名作ですね。18巻まである大作で、山小屋によく置いてあります。
島崎三歩は海外で名だたる岩壁を制覇したクライマー。アメリカの国立公園で救助隊長を務めた経験もある生粋の山男さんです。漫画の舞台は北アルプス・穂高連峰。三歩は山中に住んでいて、ボランティアで県警や民間の救助活動をお手伝いしています。その救助方法は実にパワフル!遭難者を背負って降ろしたり、独特の勘で遭難者を見つけたり、現実には多分難しい感じなんですがそこはフィクションということで楽しく読めます。
漫画を通して、三歩の登山者への温かい気持ちが胸を打ちます。遭難者は大体落ち込んで「もう山には来ません」などと言うのですが、三歩は「おじさん、また山へおいでよ」。自業自得的な遭難者を見つけた時の第一声は「よくがんばった!」。死亡者を収容した後「山に遊びに来たのにな、と思うんだ・・・」。などなど、登山者への愛が溢れてます。「ナニアレ」みたいな登山者に遭遇しても「アハハ〜」と大らかなんですが、言うことは言う所も清々しいです。
父を山で亡くしたナオタとの絡みもじんわりします。それだけに最後が残念すぎて・・・。山小屋に置いてあったら是非読んでみてください。
② 山と食欲と私
信濃川日出雄著。現在15巻まで出版されています。こちらも名作の域に入るロングセラーですね。
日比野鮎美はセキュリティ会社の経理社員で20代、友人からのある言葉をきっかけにソロ登山に目覚め、毎週末のように山に入っている「単独登山女子」です。山ごはんに凝っていて毎回何かしら山で作ります。どれもおしゃれで美味しそうで、とにかく読んでいてお腹が空きます(笑)。鮎美が山に目覚めたきっかけの一つが、山頂で美味しそうな手作り料理を楽しむ人たちを見たからなのですが、ここも共感できるんですよね。私も以前、山頂でしゃぶしゃぶをしている人たちを見て、「山でこんな楽しいことしてるんだ!!」とびっくり。山にはまっていくきっかけになったことを覚えています。
鮎美の行く山はクライミング的要素はなく難易度は普通くらいなので、自分の山行計画の参考になります。今までで難易度が高そうだったのが木曽駒ヶ岳から空木岳のソロ縦走のエピソードくらいだと思います。ただ、ひとけのない山にもさらっと一人で行ってしまうので、そこはあまり真似していません。レシピもいくつか真似て作ってみましたが美味しかったです。でも現実には難しいレシピもたくさんあります(笑)。
鮎美の今後も気になる漫画です。暗い要素は全くないので安心して読めますよ。ちなみにこの漫画は、pixivコミックで一定期間無料で読めます。
③ 山を渡る〜三多摩大岳部録
空木哲生著。現在4巻まで出版されています。比較的新しい漫画です。
三多摩大学山岳部の現部員たちはばりばりのクライマーですが、部の存続のため新入部員を獲得しなくてはなりません。女子3人が入部してくれそうなのですが登山には全くの素人!登山の基本から教える羽目になります。
新入生を教育する過程で、道具のメンテナンスや歩き方などの登山の基本が学べる漫画です。だんだん成長する新人が頼もしいです。でもこんな優しい山岳部あるのかな?あったら入りたかったです〜。
④ カモシカ
鎌田洋次著。3巻で完結しています。
棚垣芯子は民間の新人救助隊員で、穂高連峰にて研修中。父も有名なヘリレスキュー隊員でしたが、救助中に亡くなります。芯子は、二次災害の危険も顧みず遭難者の救助に真っ先に乗り出す所が父譲り。県警の救助隊員も驚く勇気と行動力で救助にあたります。
「岳」を彷彿とさせる救助スタイルがかっこいい漫画です。ザイルなしで遭難者を背負ってクライムダウンしたり、簡単な装備でシュルンドに落ちた子供を助けに行ったり、現実にはちょっとありえない感じです。でも読み物としては単純に面白く、新人女性隊員の勇気が爽やかです。
⑤ 孤高の人
坂本眞一著。原案は新田次郎で、かの有名な「孤高の人」をモチーフにした漫画。17巻で完結しています。
孤独な青年、森文太郎がクライミングに目覚め、果てはK2を目指す物語。加藤文太郎氏をベースにしたお話ですが、新田二郎の「孤高の人」とはキャラクター設定が異なる部分があります。私は新田次郎の「孤高の人」や加藤文太郎氏自身が好きなのでちょっと違和感もあるのですが、新しいお話としてはこれでありだと思います。
選外の登山漫画
イカロスの山
堀内夏子著。未踏峰の8000m峰を目指すかつてのザイルパートナー、平岡と三上。山に関してはストイックな美しいストーリーで引き込まれるのですが、三上(現在は医師)の妻が昔から想いを寄せていたのが平岡で、三角関係がメインのようにも読める点が残念でした。
ヤマノススメ
しろ著。現在21巻まで出版されています。高校生のゆるふわ山登りですが、色々な山に行くので特に首都圏の人には参考になるし楽しめると思います。私は絵柄がちょっと苦手で読み進められませんでした。
ハイジと山男
安藤なつみ著。3巻で完結しています。登山とは無縁の若い女性が、祖父の遺した山小屋で働き始めます。なんとモデルは穂高岳山荘の今田恵さんだそう。奥穂が出てくるというだけで登山の要素はあまり濃くない漫画です。
神々の山嶺
谷口ジロー画、夢枕獏作。5巻で完結しています。クライミング的要素が強いです。
山恋〜山で恋は生まれるか
樫八重子著。完結しています。婚活のため登山サークルに参加するお話です。登山に対する姿勢は割と真剣なので好感は持てますが、絵柄とストーリーが少女漫画的なのは否めません。
氷壁の達人
神田たけ志著。3巻で完結しています。日本人初のマッターホルン北壁冬期登はんを果たした小西政継の伝記。加藤文太郎のような社会人登山家で苦労人であり胸を打つストーリーではありますが、絵柄が少し苦手で読み進められませんでした。
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