こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、奥多摩の川苔山です。

川苔山、ハードでちょっと危険とも聞くけど、どうかな。
奥多摩の主だった山の中で、まだ登っていなかったのが川苔山。個人的に絶対5月〜6月の新緑のころがベストと思っていて、毎年計画するも天気やもろもろで頓挫し続けていました。

去年の6月は、川乗橋への道路が前夜に崩落という悲劇が。
今回、やっと念願かないました。天気は曇りでしたが、撮影素材(滝と新緑)に青空は必須ではないと思うので問題なし。
不安点としては、結構なロングトレイルだということ。累積標高は上下とも1500m近くになります。
それから、かなり道が細く滑落の危険があるらしいということ。
でも新緑と滝を撮影する!という強い意志のもと、ソロ登山を決行。無事歩き切ることができました。

今回の撮影の課題:
①新しいf2.8レンズ24-50mm1本で静止画と動画を撮影してみる
②動画では滝のスローモーション、静止画では滝のスローシャッター
③動画編集を意識した撮影
川苔山はこれから良い季節。楽しい登山のご参考になれば嬉しいです。
動画も作成していますので、よろしければ↓
川苔山のルート
百尋ノ滝を経由したいなら、川乗橋から入山するのが一般的です。
奥多摩駅、鳩ノ巣駅、古里駅からそれぞれ駅・駅でも歩けますが、ロングルートになるので覚悟が必要。

川乗橋へ下山するルートは推奨されていません。とても滑りやすいからだと思います。
私は、川乗橋からスタート、百尋ノ滝を経由して山頂を踏み、鋸尾根で鳩ノ巣駅へ下山するルートをとりました。
川苔山の登山レポート
川乗橋BSから登山開始
奥多摩駅7:31発の東日原行きバスに乗るため、気合の3:30起床!ほとんど寝ながら奥多摩駅に辿り着きました。
奥多摩駅の超・きれいなトイレを使って、バス停乗り場に行くと、すでに長蛇の列!


青梅線2号車に乗ってトイレは速攻してもこれだった笑。こういう時ソロはつらいです。
立ちを覚悟でしたが、私の前の男性がどうぞと譲って下さいました。オーストラリアのジェントルマンみたいで感動!
川乗橋では半分くらい下車。

早速出発です!まずは林道歩き。結構長いですが、清流の音や新緑で楽しく歩けました。


前を歩いている女性と、最後まで付かず離れずでした。山頂でお会いしましょうと約束して、インスタを交換!
林道脇には小さな滝がいくつも現れます。つい写真を撮り耽ってしまうけど、後からもっとよいのが現れるので、ここで時間を使う必要はなかったです笑。

でも、ちょっとスローシャッターを練習してみます。今日はたくさん歩くため、三脚をあえて持ってきていないので、なるべくカメラを固定して。

次のポイントに出ました。ここから本格的に山道です。


どこかのツアーの団体さん30人ほど、ここまで車で運ばれてきてました。いいな〜笑
山道に入ると新緑が一層美しくなりました。

すでに、今日来られてよかった感でいっぱいです。

ルート中には橋がたくさんあります。しっかりして太いので怖くはないです。

でも、この橋の手前は滑ります!こういう所がたくさんあるので注意です。

道幅も狭くて、こんな感じ。斜面へ滑ったら止まれないと思うので、集中して歩きました。

次の橋は、向こうからまわりこんで。

レンゲツツジも咲き始めていました。鮮やかな赤が山の中で目立ちます。

本当に新緑がきれい。目に沁みる青さとはこのこと。

清流や大小の滝も、たくさん現れます。

大きな岩の横を通過。すべるーー。


通行注意箇所が本当にたくさんです。これは確かに、下山には向かないですね。

分岐に出ました。川苔山は右。百尋ノ滝は直進です。

最後は階段を使って激下り。

百尋ノ滝
階段を降り切ったら、どん!と滝が目の前に現れました。

大きいです。昨日雨が降ったせいか、水量もすごい。ベストな日に来られたようです。
運良く滝付近にはひとりふたりしかいなく、撮影会開始です!

SS1/500で撮ってみます。望遠レンズだったら弾ける水滴が撮れるのかも。50mmではこれで精一杯でした。

そして今回の撮影目的のひとつ、スローシャッター。


自分では良い感じに撮れた気がします!最近購入してかなり気に入ったK&F Conceptの可変NDをちゃんと装着して撮影しました。

山頂へ
百尋ノ滝、素敵な場所すぎてもっとゆっくりしたかったけど、だんだん人が増えてきたので出発。川苔山を目指します。時刻は9:30。
百尋ノ滝からしばらく、トラバース気味に道が伸びています。これがなかなかの悪路。狭くて水が染み出していて、往路で一番注意なのはこのあたりだと思いました。


だんだん登りがきつくなってきました。




渡渉します。今回、渡渉が出てきたのは2箇所くらいでした。橋があるからですね。


分岐に出ました。どちらに行っても川苔山の山頂に出ます。CTも同じくらい。




私は、向かって左、つまり北側から回るルートを選択。いきなり急登だったからです(先に登ってしまおうかと)。延々急登の辛い道で眺望も特にありませんでした。南側から回るルートは名前の付いた岩を通るみたいなので、そっちのほうがもしかして景色がよいのかも。
急登で辛いけど、新緑に癒されます。


稜線が見えた!もうすぐかも。


東の肩に出ました。広場のようになっています。ここから山頂まではすぐです。


10:45、到着!登山開始からちょうど3時間です。百尋ノ滝からは1時間ちょっとですが、そこからが辛かった・・・。


あいにくどんより曇っていて、雲取山は雲の中。とりあえずお昼!
今日は、ホットサンドを作ります。具は自作のサラダチキンをマスタードであえたもの。パンは江戸川橋の「せきぐちベーカリー」のもの。最後に焼くひと手間が決めてです。


ホットサンドメーカーより大切なもの(ストックとか三脚とか)があるのに持ってこず、こっちを優先したかいがあり、おいしかったです!


山頂にはベンチが3個あり、もし埋まっていても座りやすい岩もあります。
鋸尾根→瘤高山ルートで下山
時刻は11:30、下山開始します。気候もよくて気持ちよく、私にしては山頂でゆっくりしました。
東の肩まで戻ると、先ほどの団体さんがいて、この木が「うちわかえで」であるとお話していました。




団体さんの会話って情報の宝庫!つい聞き耳を立ててしまう笑
鳩ノ巣駅方面へ続く道。


ミツバツツジがきれいー。


良い感じの道が続きます。


舟井戸という分岐に出ました。左へ行けば鳩ノ巣駅への巻道。右は鋸尾根です。無駄に登らされるけど、せっかくなので鋸尾根で下山する計画です。




標識には、危険の表示がありました。
馬酔木ロード。


なかなか、かも・・・。


でもまだ、撮影して遊ぶ余裕がありました。


楽ではないです。




激下りが続きます。前の男性(この方もカメラマンで付かず離れずでした)も、かなり慎重に降りてる。新緑が救いです。


いまの崖を降り切って見上げたところ。


大ダワというポイントに出ました。


ここからは、瘤高山を目指して延々と登り。暑くなりそうなので、薄手のフリースを脱いでザックのポケットにしまいました。




フリースをきちんとザックにしまわなかったのを後悔しました。アークのお気に入りだったのに、この後どこかで落としてしまい(泣)
馬酔木ロードできれいだけど、わしゃわしゃしてます。




また登り。


何本もノックが続く。




瘤高山、着きました!


奥多摩駅方面への分岐に出ました。私は鳩ノ巣駅へ。


道がよくわからなくなりました。


戻れました、よかった。


奥多摩らしい杉木立を抜けていきます。


車道に出ました。ここからは車道歩きかと思ったら、まだ山道は続きます。


ずっと激下りで、道も荒れてて、足がもうぶるぶるです。下り早く終われーと思いながら歩き続けました。


分岐に出ました。両方、鳩ノ巣駅へ通じてるけど、ヤマケイとかの登山道は左です。でも右(熊野神社)のほうが、少し近そう。


神社に出ました。


神社からは住宅街の中を歩いて駅へ戻ります。線路を渡ったら鳩ノ巣駅です。時刻は14:00。登山開始から休憩を抜くと5時間でした。


鳩ノ巣駅でベンチに荷物を下ろしたら、フリースがないことに気づきました。
下山時に落としたに違いないけど、戻る気力は残っていない・・・。まだ1シーズンしか着ていないから悔しいけど、自分の不注意だから仕方ありません。
でもあきらめきれず、帰ってからYAMAPとヤマレコに落とし物のストーリーをあげました。これで見つかることってあるかわからないけど・・・




こういう時、だいたいお気に入りのものをなくしますよね。お気に入りだからこそ私の悪運をつれて、消えてくれたと思うようにしています(号泣)。
川苔山、確かに甘くはなかった。長い・急登・激下りとフルスロットルの山です。でも百尋ノ滝は素晴らしいに尽きるし、この時期の新緑は目に沁みる青さで本当に美しいです。


撮影目標もクリア。24-50mm1本での撮影は、今回の素材はOKでしたが、花とかだとちょっと寂しいかも。このレンズ、軽くてフルサイズにつけても楽でした!
ルートは、ものすごい危険箇所はありませんでしたが、最初から最後まで絶えず気を使って歩く感じ。道が細くてゆるくなっているので、ワンミスで斜面へ滑るおそれは十分あります。特に、大ダワに出るまでの鋸尾根の下りは、かなりハード。次は巻道にすると思います。
でも考えてみたら、こんなに歩いたのは本当に久しぶりでした。最近はクライミングが多くなって、相対的に登山が少なくなっていました。
やっぱり山歩きすると、つきものが落ちるような、気が満ちるような、形容し難い充実感で満たされます。どっちも十分できる時間が欲しいなあと思うこの頃です。
アクセスとデータ
アクセス | ◯ | JR奥多摩駅から西東京バス東日原行き、川乗橋BSで下車 下山は鳩ノ巣駅へ |
難易度 | △ | 距離・累積標高とも多め 体力は必要 全体的に道が痩せていて滑落には要注意 鋸尾根は、岩場・ざれ場の下りが続く |
トイレ | △ | 奥多摩駅・鳩ノ巣駅に公衆トイレ(きれい・ソープあり!) ルート中にはなし |
装備 | ガス ストックがあるといいかも | |
データ | 総距離:13.3km 行動時間:5h 累積標高:(上)1477m(下)1575m |
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