こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、東北の栗駒山です。
栗駒山の紅葉、見頃は?混雑はひどい?
東北一の紅葉の呼び声も高い栗駒山。宮城県、岩手県、秋田県の県境に位置する 標高1626mの山です。
栗駒山と呼ぶほうが一般的ですが、須川岳など別名もあります。
紅葉は例年9月末から始まりますが、紅葉時期が読めなくなっているのはどこも同じで、今年は10月に入ってやっと見頃が始まるかどうかでした。
今回、10月の最初の週末に訪れましたが、宮城県側は7割方といったところ。岩手側は最盛期でした。
いわゆる神の絨毯は宮城側の斜面だと思いますが、岩手側も素晴らしくきれいだったので、ベストな時に行けたのかなと思っています。
この時期の栗駒山は、当然混雑覚悟でしたが、想像よりすごくて、下山時には数珠つなぎの渋滞という初めて経験をしました笑。
ツアーなど団体も多く、登山道は狭く滑りやすいので飛ばせません。
混雑は大変ですが、それを差し引いても言葉を失うほどの紅葉が眼前に広がり、2年前にガスガスで見られなかった雪辱を果たせました。
他の地域の紅葉とは明らかに異なり、なだらかな斜面の一面の低木が色づいて出来る紅葉の絨毯。「神の絨毯」というちょっと大げさな?表現がされるのも納得の美しさでした。
栗駒山のルート
栗駒山へ登るルートは多数ありますが、一番利用されているのは、宮城側のいわかがみ平から登るコース、または岩手側の須川温泉から登る産沼コースです。
須川温泉からの須川コースは現在通行止め。昭和湖が見られず残念です。
2年前は、平日でアクセスは岩手側しかなく、産沼コースの往復にしました。
今回は、週末運行の「紅葉号」でいわかがみ平へ。念願の宮城側からの登山ができました。
いわかがみ平からはコースがふたつ。中央コースと東栗駒コースです。
東栗駒コースのほうが紅葉がきれいという意見があったので、今回は東栗駒コースを取りました。
下山は産沼コースで須川温泉へ。
須川温泉へは、天馬尾根コースからも行けます。
天馬尾根コースでは秣岳(まぐさだけ)が「モンサンミッシェル」のように見えると人気。
時間的に今回はパスしましたが、次回はモンサンミッシェルを見たいと思っています!
栗駒山の登山レポート
くりこま高原駅から「紅葉号」でいわかがみ平へ
くりこま高原駅9:25発の「紅葉号」に乗るため、東京駅7:16発のはやぶさに乗車。
くりこま高原に着いたらできるだけ早めにバス乗り場へ向かいました。すでにバスが数台待機していて、一安心。
新幹線から降りてきた人がどんどん増えて、長蛇の列になりました。でもこれだけバスがいれば大丈夫、座れそう〜と思っていたら。
全員立席になりますというアナウンスがありました。
待機しているバスの座席はすでに全部埋まっていた!前の石越駅から乗った人達だと思います。
石越駅から乗りたい場合、前泊になります。
ぎゅうぎゅうじゃないけど隙間はない感じの詰め具合。この先の混雑が少し不安になってきました。
1時間半ほど立席でがんばり、いわかがみ平に到着!時刻表より遅れて10:50です。
女子トイレは、半端なく長蛇の列です!速攻でトイレに並ぶことをおすすめします笑
空はどんより曇っているけど、天気予報ではこの後少し青空が望めるはずです。
いわかがみ平にはレストハウスもありました。
東栗駒コースを登る
いわかがみ平からは、東栗駒コースと中央コースがあります。リサーチした限りでは、中央コースのほうがCTが短くて登りやすそうです。
東栗駒コースは渡渉もあるしCTも少し長いです。でも東栗駒山からの眺めが素晴らしいということなので、迷わず東栗駒コースを選択しました。
このコース、ぬかるみがずっと続きます。最近の降雨量の多さも関係しているのかも。
土は粘土質で、滑ります。盛大に滑った後があって怖い笑。
岩は溶岩のためかフリクションが良く助かりました。
しばらく耐えて歩くと、少しずつ視界が開け、ぬかるみが少しましに。頭上の低木も色づいてきました。
30分ほどで、渡渉ポイントに出ました。
このポイントに出る手前で少し下るのですが、土が露出していてかなり滑ります。
私の後ろの男性が盛大に滑って灌木へ落ちていってしまい、這い上がってきたところが下の写真です・・・。大丈夫そうでよかった。
東栗駒コースでも、帰りの産沼コースでも、滑って転ぶ人が続出。それくらいぬかるんで滑りやすいです。
岩を渡って右岸へ寄ります。
渡渉というか、軽く沢登りのような・・・。右岸を遡上していきます。
フルサイズ機を抱えて滑ったら泣きます。慎重に歩きました。
けっこうな冒険!花や紅葉にあまり興味がない同行者は、このポイントで一番喜んでいました笑。
右岸に一応ロープが張ってありますが、体重を預けないほうがよいです。
振り返って、登ってきた沢。
面白かった!東栗駒コースの隠れたハイライトだと思いました。
左岸へ渡り、登山道に入っていきます。
東栗駒山へ
渡渉から後は、一歩足を上げるたびに紅葉が頭上に見えてきます。
視界が開けました。少し霧がかかっているものの、栗駒山の斜面の紅葉が素晴らしくきれい。
これから登っていく東栗駒山の斜面も、半分以上色づいています。
東栗駒山の山頂近くは眺望がとてもよく、ここでランチ休憩にしました。
座るのにちょうどよい岩もたくさんあります。
霧の一瞬の切れ間を狙って、栗駒山の南側斜面。
栗駒山の東側斜面には、火口のようなものが見えました。栗駒山は活火山。硫黄の匂いも立ち込めていました。
望遠で覗いたら、尾根をたくさんの人が歩いています。あれが中央コースですね。
なかなか晴れてこない・・・。とりあえず、栗駒山へ進みます。
紅葉ばかり見ていて、東栗駒山の山頂標識を見逃してしまいました。
振り返ったら、さっきランチをとったあたりに人がたくさん。眺めがよいので絶対休憩したくなります。
溶岩がごろごろする道を進みます。
ちょっと光が射してきた!!南斜面をもう一度撮影。
東北らしい、なだらかなアップダウンを繰り返します。
向かう斜面の笹の緑が紅葉をいっそう引き立てています。着物の柄のようです。
こんな紅葉ロードを歩いていきます。
水はけが悪いのか、ところどころ盛大にぬかるんでいました。一人一石運動のような石の道がありがたすぎる。
栗駒山への最後の登りが見えてきました。
裏掛コースとの分岐。あと少しです。
栗駒山へ
いよいよ栗駒山山頂へ向かいます。こんな景色だと疲れを全く覚えません。
いったん下って、沢を渡ります。
沢から登り返し東栗駒山方面を振り返ると、少し明るくなってる。
山頂への登りは階段になっています。少し登って振り返ったところ。
最後、中央コースと合流するのですが、そこからはなんと渋滞!下山とのすれ違いもあってなかなか進みません。
13:00、山頂に到着!いわかがみ平から休憩や撮影含めて2時間かかりました。
山頂には、座るのによい岩が少しありますが、空いてないです笑
山頂から、紅葉の絨毯を撮影しました。もっと日が射すといいのですが、2年前(真っ白で何も見えず)を考えると夢のような光景です。
少し引いて。
少し寄せて。
かなり寄せて。本当に絨毯という表現がぴったり。
何枚撮ったか分からないくらい、夢中で撮影しました。高い木がない山だからこんなカーペット状態になるんですね。
素晴らしすぎて、東京から時間とお金をかけて来る価値は大いにありました!
人生でベスト1,2を争う紅葉です!
産沼コースで下山
時間は13:20。本当は、この後モンサンミッシェルを見たかったのですが、下山後の温泉に入りたいという同行者に譲り、産沼コースで早い下山を目指すことにしました。
モンサンミッシェル(秣岳)は天馬尾根コースで、CT3時間です。産沼コースは1時間半。どちらも須川温泉に出ます。
産沼コースに入ったら、眼下に素晴らしい紅葉の絨毯が広がっていました。
登ってきた東栗駒コースが右側、これから行く産沼コースが左側に伸びています。
紅葉の絨毯ぶりは、岩手側のほうが強いかも。
この時、岩手側は見頃、宮城側は7割方といったところでした。
産沼コース、最初はぬかるみがちな土の道が続きます。紅葉に気をとられるのか、滑っている人多数!
振り返って、栗駒山の北斜面。こちらもすごい。
右手には、遠くに笊森避難小屋がちょこんと可愛らしいです。
どこもかしこも紅葉。だんだん当たり前な気持ちになってしまいます。
2年前に須川温泉から登った時より、ぬかるみがひどいです。でも整備がされていてなんとか歩いていけます。
振り返ると、栗駒山が。
産沼というポイントを過ぎると、傾斜がきつくなります。ぬかるんで滑りやすいので注意して歩いていると、だんだん前がつまってきました。
そして完全に渋滞してる!
こんな道でも、トレランナーさんが追い越して走っていくので驚愕でした。私はTJARはじめトレランレースファンだし、自分も山登りするのでお互い様なのですが、紅葉見頃の栗駒山ではちょっと危ないのでは〜と感じました。
この渋滞は、三途の川と呼ばれる渡渉ポイントまでずっと続きました。もともと、岩の急な道なのでゆっくりになりがちな部分です。
やっと渋滞が終わり、名残ヶ原という湿原に出ました。ここから振り返った栗駒山のきれいなこと!
木道では30人くらいの団体さんが前を歩いていました。ガイドさんが、「ここからの景観が、須川温泉のポスターに使われてます」と説明していました。
だいぶ渋滞したので、ブログのネタを頂いてチャラです!笑
15:00、須川温泉に到着です。
温泉を楽しみ帰京
バスは16:35出発なので、日帰り温泉「大日湯」でゆっくり温泉を楽しみました。
栗駒山荘とばらけるのか、思ったより混んでいなかったです。
お湯は硫黄泉、少し青く濁っています。めちゃくちゃ熱くて長湯はできません!
16:00に早めにバスに並ぶかーと来てみたら、なんとすでに30人は並んでる!この後も、どんどん増えてあっという間に長蛇の列になりました。
バスは2台出ました。私はラッキーにも2台目のバスに座席確保。2台のバスに全員乗れたのが不思議なくらいでした。
東京に着くのは21時を過ぎるので、駅弁を買おうと思いましたが、改札前のNewDaysは激混みでお弁当は出払っていました。なんとかおにぎりを確保しました。
新幹線改札内によさげな駅弁やさんがあってショック!でも18:30閉店でどちらにしても間に合わず。
想像以上の混雑やぬかるみのひどさにテンションが落ちかけましたが、そんな事すぐに忘れてしまうくらい、絵巻物や着物を思わせる圧巻の紅葉の絨毯でした。
次こそ、モンサンミッシェルに行きます!
アクセスとデータ
アクセス | △ | 【往路】東京から新幹線でくりこま高原駅へ ミヤコーバスの「紅葉号」でいわかがみ平へ(1600円) ※紅葉号は週末のみ。本数も往復1便ずつです 【復路】須川温泉から岩手県交通バスで一ノ関駅へ(1500円) 一ノ関駅から新幹線で東京へ ※乗車時間は合計8時間くらい |
難易度 | ◯ | いわかがみ平・須川温泉コースとも、所要2時間程度 東栗駒コースは途中に沢登りがあるので注意 全体的にぬかるみがひどいです |
トイレ | △ | いわかがみ平・須川温泉に公衆トイレ(きれい) 山頂にはなし |
装備 | ストック(使わず) ぬかるみ対策でゲーターを使っている人が多数 | |
データ | 総距離:7.8km 行動時間:3h40m 累積標高:(上)523m(下)530m | |
立ち寄り湯 | 大日湯(700円):シャンプー・ソープあり、ドライヤー1台 ※洗い場の水量はとても低いので洗髪は大変です 栗駒山荘でも日帰り入浴可能 |
コメント