こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、三浦・岩礁のみちです。

冬、暖かい海辺で本格ハイキングしたいな。
というときにぴったり。三浦半島南端の海岸をつなぐ全長10km以上、ほぼ平坦の絶景コースです。
注意するのは干潮時に歩くこと。満潮時には道が消えるところがあります。それと岩のりはとても滑りやすいです。

Vibramも岩のりには勝てませんでした。
崖と海のきわを歩いたりとスリリング。目をやれば、隆起と侵食で芸術作品のようになった岩畳や崖が美しい。写真を撮りながらゆっくり歩きたいコースです。
三浦・岩礁のみちのルート
三浦・岩礁のみちの正式ルートは、剱崎(つるぎざき)と宮川港の間です。この外側は推奨されていません。ヤマレコの足跡はついていますが薄いです。
私は三崎港からスタートして、通り矢・宮川港の間(ルートの外側)も歩くというイレギュラーな行程を取りました。上の地図は三崎港スタートなのでご注意下さい。

干潮時だったので行けると判断。かなり荒れていてどきどきしました。
どちら向きに歩いても同じですが、剱崎のほうがバスの便が多いです。とはいえ、剱崎→宮川町で歩いている人のほうが明らかに多かったのは、まぐろでフィニッシュのため?
三浦・岩礁のみちレポート
三崎港・通り矢から宮川港へ
三崎港からスタート。港まわりの車道をバス停をたどるように、通り矢という地区まで歩きます。



人の気配もなく、ルートもあってないようなもの。

海食洞もありました。この後もたくさん出てきます。

あと少しで宮川港、というところで朽ちかかった橋に出くわしました。うそ・・・。バランスを取って渡る?

下を見ると、岩を降りて渡れそう。でも結構高いから失敗したらドボンだ。

「英雄たちの選択」かのごとくAかBか?と逡巡しましたが、結局、裏から回って崖沿いを行くことにしました。ごみだらけの草むらを進み、海を渡り崖へ登ります。よく見ると階段が?


しかし階段へ上がる前の渡渉がなかなかです。飛んで渡りました。

コース中、一番ハードだったのは間違いありません。無事通過できてよかった・・・。
どんどん進んで行くと、風車が見えてきました。宮川港はもうすぐ。

地層や岩畳の形状が面白いです。砂の層と火山灰・泥の層が交互に重なった砂岩凝灰岩互層といい、三浦層群(1200万~280万年前)に出来た地層だそう。そして地層の固さにより侵食のスピードが違うため洗濯板のような形状になったとか(差別侵食)。コース中、この地層や侵食があちこちで見られました。

無事、宮川フィッシャリーナに到着!ここまで誰にも会いませんでした。広くおすすめとは言い難いかも。

宮川港から毘沙門湾へ
ここからが三浦・岩礁のみちの本当の始まりです。きれいな公衆トイレもあります。



港には立入禁止の看板がありますが、ハイカーは気にしなくて大丈夫です。
明らかに道の状態が良くなりました。人もたくさん。


コース中、海食洞がたくさんありますが、ここのは形がきれいでした。

回り込んでいくと、有名な盗人狩(ぬすとがり)に出ます。盗人が崖に追い詰められてしまうのが命名の由来です。


洗濯板のような岩畳が続きます。毘沙門湾はもうすぐ。

宮川港・毘沙門湾の間はおおむね明瞭で安全でした。海を渡るときに少し気を使ったくらい。



毘沙門湾から江奈湾へ
毘沙門湾には公衆トイレがあります。ちょっと古め。女子トイレには列が出来ていました。

港をぐるっと回るように車道を歩いていきます。分岐に出たら右へ。


よく整備されていて、通り矢・宮川港の間の苦労がうそのようです。

付近には毘沙門洞窟という弥生時代の住居跡があるはずですが、草木でよく分からず。
このあたり、大きなとんびが頭上すれすれでたくさん飛んでいました。なんか持ってないかみたいに見てくるので怖い。

回り込むと海岸に車が数台停まっていました。バーベキューのにおいを頂きつつ通過。

車が停まっている場所から林道にそれ、いったん海辺を離れます。途中、白浜毘沙門天がありました。農作物の廃棄場所があって臭うので早足に去ります。


道標に従って車道歩き。さすが三浦半島、一面の大根畑が壮観です。

海沿いに出ると小さな集落があり、野菜の直売所や食料品店がありました。

江奈港に到着。最後の絶景スポット、剱崎を目指します。

江奈港から剱崎へ

空には少し雲がかかり始め、寒くなってきました。でも、洗濯板の岩畳と海の絶景に足が進みません。


崖を回り込んだら、白い家が目に入りました。釣り好きな方のすまいかな。


釣り船が置いてある小さな浜に出て、砂浜を歩きます。

剱崎に出る手前に、崖ぎりぎりを渡っていくところがあります。高潮・波浪時は通行できなくなりそう。



素晴らしい光景。同じような風景が続きますが全く飽きません。


丸い崖の向こうが剱崎です。釣り人がたくさんいました。振り返ると剱埼灯台がきれい。登って行けます。



剱埼灯台は、開国時に江戸幕府が建設した灯台で、当初は石造りだったそう。
ジャンボリー浜という小さなビーチに豪邸が建っていました。海水も澄んできれい。こんな暮らしうらやましすぎる。

砂浜を歩いてテトラポット横の階段を登ると、間口港に到着。


この先は車道歩きです。大浦海水浴場方面への海辺歩きは正式ルート外で、崖歩きなどがあるチャレンジングな道。潮が満ち始めていたのでここで終了することにしました。
松輪バス停までは1.6kmの市道歩きです。私は目当てのお店があったので、15分くらい農道を歩いて手前の剱崎のバス停に出ました。

剱崎バス停近くの海の幸 畑の恵 ぼーめんで遅いランチ。まだいバーガー(650円)と黄スイカのスムージー(550円)を注文しました。他にもお魚メニューが豊富です。

スリルも味わいつつ、風光明媚な海沿いハイキングを堪能できました。独特の地層や侵食が見ていて飽きず、ジオパーク好きにもたまらないルート。赤い大根を買って帰路につきました。
アクセスとデータ
アクセス | ◯ | 京急三浦海岸駅から京急バス 松輪(または剱崎)バス停、宮川町バス停が始点・終点 宮川町バス停の便数は1時間1本程度 松輪・剱崎は2・3本ある 宮川町バス停からは三崎港へも行ける(三崎東岡行きバス) 三崎港から京急三崎口駅行きは便数多い 京急のフリーきっぷがおすすめ 「みさきまぐろきっぷ」はオンライン購入できる 1Dayきっぷは京急の駅で発売のみ |
難易度 | ◯ | 剱崎付近、波打ち際の崖では満潮・波浪に注意 岩畳では歩ける箇所を探して歩く ルート外は荒れ気味 満潮時には通行不能な箇所あり |
トイレ | △ | 毘沙門湾に古いトイレ 宮川港にきれいなトイレ |
地図 | 三浦市のサイト 簡単なマップあり ヤマレコなど | |
データ | 総距離:12.1km 行動時間:4h13m 累積標高:(上)202m(下)177m | |
ランチ | 剱崎・松輪地区:海の幸 畑の恵み ぼーめん 宮川港:まるよし食堂が人気 三崎港:まぐろ料理屋多数 |
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