このタイトルを打っただけで泣きそうです。
2024年7月27日、日本が誇るアルパインクライマーの平出和也さんと中島健郎さんがK2にて滑落遭難されました。
ただの一ファンの私ですが、本当に本当に悲しく辛いニュースでした。
おふたりの活動は、グレートトラバースあたりからずっとフォローしていて。その圧倒的な映像美は、一般の私達にも彼らの見たものを間近に見させてもらえるという点で、これまでの偉大な登山家の方々とは一線を画し、新しい登山家のあり方を感じていたのでした。
そして、2023年に石井スポーツ主催のカールンコー報告会&平出さんの出版記念のイベントに参加したときの、本当に清らかで、爽やかで、勇敢で、親切なおふたりが忘れられません。
その時の記事を書いたのですが、記事では講演内容のネタバレ的なことを書くのを避けていました。

でも実際は、心に残る数々のお言葉があったのです。私レベルの登山やクライミングでも、いつも思い出しています。
平出さんはストイックな印象でした。毎朝20キロくらいのランを欠かさない。そして、「あの山に登れるような人間になるには。」といつも自分に問うているそうです。
参加者から怖くないのか、と質問されたとき、「困難なら行く。危険なら行かない。」というご自分なりの線引きを披露してくれました。それからは、核心部や岩場を怖いと思うたびに、これは困難なだけなのか、危険なのか?と冷静に考えるようになりました。
「山では、自分の計画や準備の答え合わせをする。うまくいった時こそ反省会をする。」という言葉も印象的でした。鍛錬、準備、反省、改善。PDCAサイクルも登山に重要なのだと気づきました。
「皆さんもカールンコー登れますよ!」と真面目におっしゃっていた。確かに、私は登れるような人間になる努力をしていないだけだ・・・。
中島さんは、終始ふんわりやわらかくて、これが常にがんがんリードしたがるような方なのか?と不思議に思うくらいでした(平出さんの著書ではそんな記載がありました)。
平出さんと過酷な環境でふたりだけ、辛くないですか?という質問に、信用してる人なら・・・とおっしゃていた。人が好きな方なんだな、と後のサイン会を通して実感しました。
サイン会では劔大滝の映像の話をした私をふっと見上げて、「劔のぼるんですか?」と聞いてくれたことが忘れられません。なんの意味もないと思うのですが、弱っちい顔をしていていつも笑われがちな私には、何故かとても嬉しかった。平出さんとともに一生推させて頂きます!と決めたのでした。
中島さんは、その後の写真撮影でも、さっさと退出しなければ!と焦る私に「変顔もいきましょう!」とサービス精神たっぷり。フレンドリーで人間的な魅力に溢れた方に見えました。
どうしてこんな素晴らしい方々から早々と召されるのだろう。
おふたりの墓標がK2なんて、悲しいのだけど美しすぎて、また泣けてきます・・・。
平出さん、中島さん、ほんの数秒でもおふたりと間近に接することができて、本当に幸せでした。ずっと忘れません。
どうか安らかに・・・。Rest In Peace












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