あけましておめでとうございます。くっかばらです。2024年、何かと波乱の幕開けでしたが、皆様のお正月はいかがでしたでしょうか。
今年も、有益で楽しい情報を発信できるよう精進しますので、お付き合いいただければ幸いです。
このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介していきます。2024年最初の1座は、本社ヶ丸です。1月初めに登って来ました。



本社ヶ丸の難易度は?
本社ヶ丸(ほんじゃがまる)は標高1631m、富嶽十二景12番目の山です。大菩薩山系に属しますが、御坂山系に続いていて、中央線側・河口湖側からアクセスできます。



なぜかポテトチップスが食べたくなる笑。
気になるのが難易度。事前リサーチで想定していたよりも大変でした(私には、ですが)。少なくとも全くの初心者向けではありません。
難易度をあげているのが、ルートファインディングが難しい場所があることと、ざれた急登が続くこと。滑落の危険を感じる箇所が多数ありました。実際に事故も発生しているようです。



ストックは必須です。ロープ確保してもいいくらい。
それでも山頂からの眺望は素晴らしく、富士山・南アルプス・八ヶ岳がぐるり。悪路に耐えただけに感激もひとしおでした。
本社ヶ丸の登山レポート、ご参考になれば嬉しいです。
本社ヶ丸のルート
今回は、笹子駅を起点に時計回りするルートを取りました。登りは渡渉ポイントが多数、ざれた急登が続き、ルートを見失いやすいです。こまめに現地点を確認する必要がありました。
笹子変電所を経由して下山するルートは、おおむね整備された道で歩きやすかったです。



悪路を避けたい人は笹子変電所からの往復にするほうが無難かも。
本社ヶ丸は御坂山系へ続いていて、三つ峠方面へ抜けることもできます。この場合、コースタイムが長くなるのと、下山後の交通手段が少ないことに注意です。
一番楽なのは河口湖駅から天下茶屋行きのバスに乗り、本社ヶ丸を往復、笹子変電所へ下山するルートだと思います。
登りが少なくなるので、トレーニング好きの私にとってはボツ!のルートです笑。
本社ヶ丸の登山レポート
笹子駅から宝越えへ



8:45、笹子駅を後にします。最近よく来てるので、階段が東京寄りにあること、トイレが改札内なことが分かっていて楽。



笹子駅はSuica対応ですがチャージはできません。切符も買えず乗車証明のみとなります。
駅を出たら、右手の坂を上っていきます。熊注意の看板を左へ。



しばらく車道歩きです。このあたりは標識がたくさんで分かりやすい。



登山道に入ると、沢に出ました。渡渉しつつ行きます。



ここからは渡渉を繰り返し、右に左に河岸を変えながら歩きます。ピンクテープや踏み跡を参考に、大きくそれていないことを確認しつつ進みました。









左岸に渡り、林の間についた踏み跡を進みます。



この先が怖くて、ものすごく細いトラバース。手がかりになる木や岩はなしで、バランスを取りながら渡りました。写真では全く怖い感じが出ていないのが悔しい笑。



最後の渡渉。右岸へ渡り、その後は稜線へ向けて急斜面を登っていきます。






ここが今回の行程で、一番怖かった所です。急斜面のうえ一面落ち葉で滑る滑る。ルートもよく分からず、地図で大体のあたりをつけながら、稜線を目指して登りました。



写真だと、どこが怖いの?っていう感じなのですが、とにかく斜度がすごく、足元は柔らかい砂で、足を置いたら即滑りそう。下は沢です。



ここはストック必須!使わないようにしているので持っておらず、木の枝を調達しました。
こんな道を30分くらい歩いたら、工事現場に出ました。



この上は車道。向こう側には何と梯子が設置されている。



よじ登っていくと再び山道になり、しばらく歩いたら宝越えというポイントに出ました。時刻は10:30、ここまでの肝が冷える歩きは近年なかった。怖かったです。



長い尾根歩きを楽しみ、本社ヶ丸山頂
ここから本社ヶ丸まで、1時間半の楽しい尾根歩きです。小さなアップダウンがあり、巻き道がついていたりして迷うけど、概ね明瞭な道でした。



暖かい南斜面に向かって座り、ランチ休憩しました。



角研山(読み方分からず)というピークに着きました。眺望はないです。



地図にはなかったのですが、この先に分岐があり笹子駅へ下りれるようです。



このあたりから本日のハイライトでした。明るい尾根に木立、頭上には野鳥がたくさん(多分コガラ)。



しばらく行くと、大きな鉄塔にでました。笹子変電所があるためか、付近には鉄塔がたくさん。



鉄塔まわりは、作業のためか道がよく整備されています。



12:15、本社ヶ丸に到着!山頂は狭いですが、岩がごろごろしていて座りやすいです。



山頂からは眺望が素晴らしく、まず南側は富士山と三ッ峠山。雲が出ているのが残念でした。



北西方面には八ヶ岳。1月というのに雪が全然ありませんね・・・。



西側は南アルプスと甲府盆地。峰々が神々しいです。



連休中の天気の良い日でしたが、山頂には誰もいなく、富士山を眺めながらコーヒーを楽しみました。



ルート中、全体的に人はかなり少なめでした。
清八山を経由して笹子駅へ下山
事前リサーチで知っていたものの、本社ヶ丸の山頂直下は岩場の連続です。これは楽しい。









岩場が終わったら、清八峠の分岐に出ました。ここから三つ峠へ縦走できます。今回は笹子駅へ下山しますが、その前に清八山へ足を伸ばすことにしました。



清八山へは往復10分程度。斜面には雪が残っていました。






笹子駅へ向けて下山開始。北斜面のせいか登山道には所々、雪が残っていました。つぼ足で十分歩ける程度です。



木立の美しい尾根を下っていきます。どちらから登っても急登ですが、道の整備ぶりから言ってこちら側から登るほうが絶対に楽なはず。






順調に下ること40分、鹿よけのネットをくぐったら登山口に出ました。



登山届のポストに、今日使った木の杖を置いておきました。誰か使うかな?



さらに歩くと渡渉ポイントがあり、車道に出ました。ここから1時間以上の車道歩きをしなければなりません。






笹子変電所前を通過し、途中真っ暗なトンネルを通り・・・下山後になかなか辛いです。熊の目撃情報がやたら掲示してあるのも怖い。









駅への道標はしっかりしていて迷いませんでした。
15時前、笹子駅に戻ってきました。この時間帯は1時間に1本しか電車がないので、改札のベンチでぼーっとしてました。
登りでは怖い思いもしたけど、本社ヶ丸は登りごたえ・眺望・岩場とも大満足の山でした。
アクセスとデータ
アクセス | ◯ | 中央線笹子駅から、東側・西側に登山口 西側(笹子変電所)登山口へは1時間程度の車道歩きとなる 河口湖側(三つ峠)からもアクセス可能だがCTに注意 |
難易度 | △ | 東側から登る場合、ルートファインディング難+悪路 笹子変電所へはおおむね整備された道 本社ヶ丸山頂直下は岩場が続く |
トイレ | × | 笹子駅のみ |
装備 | ストックは必須 お助けロープ等があるとベター | |
データ | 総距離:13.4km 行動時間:5h25m 累積標高:(上)1159m(下)1153m |
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