こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、滝子山です。
滝子山の難易度は?
滝子山は標高1620m、中央本線沿いでアクセスが良く、秀麗富嶽十二景にも選定され、富士山の眺めを楽しめる山です。
その割には、あまり登られていない印象があります。標高差が結構あるからかもしれません。初狩駅から登った場合1200mになります。
今回登ってみて、もう一つ理由がありそうだと思いました。それは、道のざれ具合。急登のうえにざれた道が続き、所々崩落しかかっていたりして、なかなか歩きづらい道でした。
ルートは大きく4つありますが、南陵の寂しょう尾根は、上部に岩場が連続するので難易度があがります。
岩場の難易度としては、古賀志山(タテバイとかじゃなく登山道)といったところでした。
普通に注意すれば大丈夫そうですが、滑落事故も実際に起きているようです。
滝子山の登山レポート、少しでもお役に立てば嬉しいです。
滝子山のルート
ルートは大きく4つ。一番使われているのは初狩駅からのルートでしょう。距離は長いですが、その分斜度がましです。
笹子駅からは、すみ沢・道証地蔵ルートが一般的。距離が長くなりますが岩場はありません。一部、崩落しかかった難路があるので、迂回路を行くほうがよさそうです(道標あり)。
同じく笹子駅から続く南陵ルート(寂しょう尾根)は、上部に岩場があり、難易度は高くないものの滑落したらまずい箇所が多数。
滝子山は大菩薩嶺から続く甲州アルプスの起点・終点でもあり、北へ登山道が伸びています。大菩薩峠で前泊して早出すれば、1日で踏破できそう。
大菩薩嶺から甲州アルプス(牛奥ノ雁ヶ腹摺山)を歩いたレポートです↓
今回、寂しょう尾根から登り、初狩駅へ下山するルートを取りました。
寂しょう尾根を下山に使うのは嫌だと思いました!
滝子山の登山レポート
笹子駅から寂しょう尾根登山口へ
「あずさ」と在来を乗り継いで、笹子駅に着いたのは8:30。
笹子駅のトイレは改札内。きれいです。改札はSuica対応。
笹子餅や笹一酒造に後ろ髪をひかれながら、甲州街道を東へ歩いていきます。
コンビニはありません。
20分ほど歩くと、滝子山への道標がありました。ここから鉄道の下をくぐっていきます。
住宅街の中を歩いていきます。親切な道標がありがたいです。
滝子山が前方に見えました。寂しょう尾根は多分赤いライン。
桜森林公園の入り口には、動物よけのゲートがありました。その手前には車を数台停めるスペースがあります。
このゲートを閉めるのは、ちょっとコツがいります。
すみ沢・道証地蔵ルートへ続く細い車道を歩いていきます。
寂しょう尾根へは、右へそれていかなければならないのですが、入り口がちょっと分かりにくかったです。地図と木のピンクテープで目星をつけ入っていきました。
結構荒れた道。前方には廃屋があり、多分これが寂しょう苑ですね。山小屋か食堂だったのかな。
このあたりは道なき道。GPSを頼りに歩くと、鉄塔に出ました。
すぐに林道に出ました。この向こうに寂しょう尾根への登り口があります。
笹子駅からここまで、約1時間でした。
寂しょう尾根を登る
林道を渡った向こう側に、寂しょう尾根への道標と警告文がありました。
落ち葉とあいまって、最初から滑りそうな道。ロープが設置されているくらいです。上から見るとこんな感じ。
でもすぐに、日当たりの良い尾根道に出ます。
砂でざれていて結構歩きにくいです。斜度があると滑る滑る。やせ尾根もあって気が抜けません。
寂しょう尾根の下りが推奨されていないのは、岩場よりもむしろ、ざれた斜面から転落の危険があるからではと思いました。
ざれた道を1時間ほど頑張って登ると、岩場に出ました。
寂しょう尾根の岩場は、尾根道の上に岩が点々と続いていて、岩と岩に囲まれた間を歩いていく感じです。
でも所々、岩に乗り込んで行く場合があって、足を滑らせたら滑落する危険を感じました。
古い鎖が設置されている岩もありました。あまり頼りにしないで登っていきます。
この尾根道には、ヒメイワカガミの葉っぱがあちこちに見られました。春になったらきれいでしょう。
岩場は思っていたより長く続き、たっぷり30分以上はありました。なかでも、一番最後の岩場はなかなかで、慣れていないとちょっと怖いかも。
巻き道もあったのですが、ざれた急斜面についていて、巻き道のほうが怖く見えました笑。
この岩場が終わったら、浜立山分岐に出ました。
浜立山のほうへ少し向かうと、富士山をきれいに撮影できるスポットがありました。手前に三ツ峠山も見えています。
山頂で休憩
山頂直下は辛い急登が続きます。ピークをひとつ越えたらもうひとつあって、心が折れるポイント笑。
20分ほど黙々と登り、11:30、到着!富士山の眺めがよく、座ってランチタイムにしました。
昼からは逆光になるので、富士山撮影にはベストではなかったです。
寂しょう尾根を登っている人は少なく、会ったのは男性2人のみ。でも山頂にはたくさん人がいました。初狩駅から登ってきた方々のようです。
滝子山の三角点は、いったん山頂を下りて登り返したところにあります。
初狩駅へ下山
下山は初狩駅へおりることにしました。距離が長く、下りやすいと思ったのですが、なかなかの滑りやすい道が続きます。
途中、男坂と女坂に分かれる所では、迷わず女坂を選択。でも落ち葉で滑って大変でした。
桧平というポイントを過ぎると、樹林帯に入り暗くなりました。時刻は1時前なのに、夕方のような暗さです。
崩落しかかっている所も。
落ち葉だらけの急斜面はなかなか終わりません。杉林にも落ち葉がたくさんなんて・・・。
ひたすら下って13:00ごろ、最終水場というポイントに出ました。ベンチがあって休憩によいです。
ここからは斜度のゆるい道になりました。道の整備もよくされています。
でもこの橋はぐらぐら。
水場から30分ほどで林道に出ました。ここからは街歩きで初狩駅へ。
途中、振り返ったら滝子山の全容が見えました。3つこぶがあるあたりは心が折れた場所です笑。
初狩駅の手前にはローソンがあって便利。カルピスを買って一気飲みしました。
初狩駅もSuica対応。トイレは改札内です。
思っていたよりも難路だった寂しょう尾根。1000m上げるのに2時間以上かかってしまいました。
富士山の展望を楽しみに登りましたが、枝に遮られたり、お昼時に逆光になったりで、最高!という感じではなかったです。
でも、ストイックに登るにはぴったりの山。滑らないように歩く良い練習になりました。岩場好きならアドベンチャー要素もある寂しょう尾根はおすすめです!
でもご安全に!
アクセスとデータ
アクセス | ◯ | 中央本線笹子駅、初狩駅から徒歩でアクセス 南陵登山口のゲート前に数台駐車可能 |
難易度 | △ | 南陵(寂しょう尾根)は岩場、ざれた急登など、やや難 初狩駅からのルートは歩きやすいが山頂直下は急登 道証地蔵まわりのルートは、一部難路(迂回路あり) |
トイレ | ✕ | 駅のみ |
装備 | サーモス ※ストックがあると下りやすいかも | |
データ | 総距離:11.9km 行動時間:4h50m 累積標高:(上)1046m(下)1207m |
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