こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。
今回は福島の名峰、安達太良山です。
安達太良山にはどんなルートがあるかな。
安達太良山へ初めて行ったのは数年前ですが、沼ノ平の景色が日本離れしていて感動、大好きな山のひとつになりました。
安達太良山へは、東西南北いろいろなルートがあります。
中でも私が気に入っているのは、西側の沼尻温泉から登るルート。東側の奥岳や薬師岳経由で登るルートに比べてとても静かですし、胎内岩くぐりなどバラエティに富んでいて楽しいです。
今回、沼尻温泉から時計回りに周回することにしました。湯畑・胎内岩くぐりをして稜線にあがり、鉄山を経由して安達太良山山頂を踏み、船明神山から障子ヶ岩を経由して沼尻へ下山するルートです。
安達太良山のアクセス
あだたらエクスプレスのある奥岳へは、JR二本松駅から福島交通がバスを運行しています。バスの運行は一定していない印象なので、お出かけ前にチェックが必要です。例えば紅葉期間中はシャトルバスが出たり。現在は平日のみ、二本松駅⇔奥岳の運行があります。1日1便です。
岳温泉までのバス便はあるので、岳温泉からタクシーを使う手はあります。昭和タクシーの二本松駅往復プランもあります。
私の今回のルート、沼尻温泉側から登る場合は、JR猪苗代駅から磐梯東都バスの路線バスがありますが、最寄りの中ノ沢温泉のバス停と登山口の間で5km以上の車道歩きをしなければなりません。以前バス停まで歩いてかなり懲りたので、今回は楽ちんレンタカー!沼尻登山口駐車場からスタート&フィニッシュです。
安達太良山のルート
安達太良山に登る場合、一番ポピュラーなのは奥岳登山口からゴンドラ「あだたらエクスプレス」を利用して薬師岳を経由するルート。安達太良山1700mまでは登り350m、約1時間で山頂に立てます。
同じくゴンドラ山麓駅からゴンドラには乗らず、奥岳遊歩道→くろがね小屋経由で山頂に立つルートも人気です。登り800m、所要3時間と少しハードになりますが、くろがね小屋で温泉に入ったり、秋には山肌の素晴らしい紅葉が楽しめるルートです。
西側の沼尻温泉から登るルートは、比較的静かな歩きを楽しめます。途中、湯畑や胎内岩くぐりがあって楽しめ、稜線に上がってからはずっと火口の沼ノ平を眼下に眺めながらの歩き。初めて安達太良山に登ったときには下山で使ったのですが、今回は登りに使い、下山は反対側、船明神山から障子ヶ岩を通る時計回りルートで沼尻温泉に戻りました。特に下山時にはほとんど人とすれ違いませんでした。
コースタイムは6.5時間以上のタフめなルートです。
その他にも、東側の塩沢温泉から、南側の銚子ヶ滝から、など登山ルートは多岐に渡りますが、かなりマイナーです。
安達太良山の登山レポート〜沼尻から鉄山、安達太良山、船明神山を時計回り
8:30に沼尻登山口駐車場を出発。車は20台くらい駐車されていました。でもまだまだ余裕ありの大きな駐車場です。
最初は樹林帯を登って行きます。途中、白糸の滝や吾妻連峰を眺める展望台があって、楽しみながら登れます。
30分ほど歩くと、船明神山への分岐に出ます。帰りはここから出てくることになります。行きは湯畑へ向かいますが、激下りで背丈ほどの草があったりして少々荒れ気味。
湯畑まで降りてきました。硫黄の匂いが漂い、白濁のお湯がこんこんと湧いています。
以前は対岸への橋がかかっていたのですが、流出していました。簡易的な板が渡されていたのでそこを渡っていきました。
小屋の後から伸びる登山道を歩いて行きます。いまにも岩が落ちてきそうな場所を通過したら、硫黄川の河原へ降りて行きます。マーキングがあるので見落とさないようにしましょう。
そのまま硫黄川を遡ると沼ノ平へ進入してしまいます。胎内岩へ向かう分岐があるので見逃がさずに。ここからは急な登りで、岩の間を通っていったり、ざれざれのトラバースがあったり、なかなかハードです。
樹林帯の急な登りが終わると、胎内岩に着きました。前回は岩の中をくぐったので、今回は岩を登って乗り越えて進みました。登るよりくぐるほうが簡単かも。
岩の中をくぐるのは問題ないですが、狭くて暗いので今回はパスしました。
胎内岩をクリアしたら、楽しい稜線歩きが始まります。沼ノ平を見ながら快適な道です。鉄山避難小屋が遠くにポツンと見えました。
鉄山避難小屋を過ぎて南に進路を変えると、すぐに鉄山に到着。黒い岩石でできた山で、岩を乗り越えて行けそうな気もしますが、おとなしく巻道に沿って進みます。行く手には安達太良山へ続く道が伸びています。
船明神山への分岐に出ました。ここから安達太良山へは往復30分。けっこうな人出で、道がざれざれなので苦労して歩いている人がたくさん。
安達太良山の標識の後ろは通称「乳首」と言われる岩山で、登っていけます。
分岐まで戻って、船明神山へ向かいます。相変わらずざれた道ですが、沼ノ平が少し違う形に見えて楽しいです。
船明神山を過ぎると、樹林帯に入ったり稜線に出たりを繰り返して行きます。道はおおむね整備されているけど、明らかに踏む人が少ない感じ。でも静かで楽しく、こっちに来てよかったなと思いました。
ルートの最後は樹林帯へ入ります。ここが一番辛くて、急な下りで道はぬかるんでいるので、気をつかって歩きました。樹林帯は長く、ここを登りに使うのは嫌だと思うくらい。
湯畑への分岐に出ると、あとは沼尻登山口へ戻るだけ。ここからは道も乾いていて問題ありませんでした。
以前からしたかった、沼ノ平をぐるっと時計回りを無事達成できました。下りの樹林帯のぬかるみだけは嫌だったけど、後はおおむね快適な稜線歩き。台風14号の影響で風が強く砂が目に入ったりはしましたが、きれいな青空に沼ノ平の白と黄色が映えて、最高の絶景を楽しめました。
下山後の楽しみ〜沼尻高原ロッジのカフェ、Nowhereで素敵ランチ
沼尻高原ロッジは沼尻登山口からすぐの立地。併設されているカフェ「Nowhere」ではランチやドリンクを楽しめます。
ここで素敵ランチをするため、登山中はお昼を我慢して行動食しか食べていないので、もうお腹ペコペコ!
営業日は土日祝、ランチは15:00まで(カフェは16:00)。
メニューは2・3種類。カレー、ジビエバーガー、サンドイッチなど。私はローストビーフサンドイッチ、同行者は沼尻カレー(各1100円)、自家製ジンジャーエールやレモネード(各600円)も注文しました。
ローストビーフサンドイッチは、感動のおいしさ!お肉はしっとり赤みで柔らかく、野菜もたっぶり挟んであります。マスタードが効いてる。
絶対に次回も寄ろう!と思いました。
Nowhereでは、バイクレンタルや「エクストリーム温泉」などのアクティビティに参加することもできます。
「エクストリーム温泉」とは、白糸の滝へ向かうほうにある野天風呂のこと。以前は勝手に入れたようなのですが、今はツアーでしか行けなくなっています。
データ
難易度 | △ | おおむね状態は良いがルートを見失いやすい箇所がある 稜線に出てからはかなりざれた道ばかり |
トイレ | × | 沼尻登山口にはトイレなし 行程中もトイレなし |
データ | 行動時間:4h40m 総距離:11.1km 累積標高:(上)819m(下)826m |
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