こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、東北の乳頭山から秋田駒ケ岳への縦走。

乳頭温泉に泊まってみたい。ついでに山歩きもしたいな。
と思う人にはぴったりのルートです。難易度は高くなく初心者でも歩けるルートですが、コースタイムは長く、藪漕ぎやぬかるみがあるのでそれなりに覚悟は必要です!
それでも乳頭温泉の泉質はすばらしいし、秋田駒ヶ岳の広大でなだらかな稜線は関東にはない眺めでした。東京からのアクセスも新幹線に乗れば容易です。

2021年6月、梅雨の晴れ間に行きました。
乳頭山から秋田駒ケ岳のルート詳細① 乳頭温泉から乳頭山へ
乳頭温泉から田代平〜孫六コースは時々藪漕ぎ
秋田駒ケ岳の山頂は男女岳(1,637m)ですが、このコースでは男女岳へは行きません。そこまで足を伸ばすなら相当速くない限り日帰りは難しいと思います。

秋田駒ケ岳のチングルマは、前日に見ておきました。八合目から数時間で往復できますよ。
私は余裕を持って前泊することにし、前から泊まりたかった乳頭温泉郷に宿を取りました。乳頭温泉にはいくつか源泉がありますが、今回泊まったのは黒湯温泉です。とても良い温泉でしたのでまたゆっくり訪ねたいです。


フロントで温泉卵を売っていたのでランチ用に買いました。
乳頭温泉郷から乳頭山へ向かうには、蟹場コース・孫六コース・一本松コースがありますが、どの道も荒れ気味のようで、下調べでは一番ましそうな孫六コースを取ることにしました。


道は所々荒れていて、木の根で歩きづらいところや、藪漕ぎもあります。すごく背の高い薮の中を進むので早くも引き気味。しかしこの藪漕ぎはまだかわいいものだったんです。後からもっとすごいのが来ます(笑)。
田代平から乳頭山〜快適な湿原と稜線歩き
荒れた道を1時間強登ると田代平と呼ばれるポイントに出ました。雄大な湿原が目の前に広がり、お花も咲いていてテンションが上がってきました。湿原では木道歩きもありますが、気持ちの良い稜線を快適に歩けました。行手に乳頭山がちょこんと見えています。


近づいて行くと、山頂の片側が岩で切れ落ちているのが分かります。山頂には休める場所があまりないので通過しますが、振り返ってみると別名が烏帽子岳の理由が分かりました。



乳頭さんから秋田駒ケ岳縦走のルート詳細② 乳頭山から秋田駒ケ岳八合目へ
乳頭山から笊森山〜ひどい藪漕ぎに耐える
乳頭山から次の笊森山までは、最初はとても快適な稜線歩き。乳頭山から素晴らしい稜線が見えていてテンションは上がりっぱなし。後で考えるとこの稜線歩きが今回の縦走のハイライトだったかも。

素敵な稜線歩きはあっさりと終了。徐々に薮が増えてきて、背丈をこえる薮を掻き分け道も見えずで、それがずーっと続くので辛かったです。




薮との戦いに疲れてきた頃、やっと笊森山に到着。山頂は広くここでランチにしました。

笊森山って「ざるもりやま」と読むのですね。
笊森山から秋田駒ケ岳八合目〜藪漕ぎもあるがお花畑や雪渓などが美しい
お昼ご飯を食べたら薮との衝撃の戦いから立ち直りました。縦走後半へ出発です。笊森山からはこれから行くなだらかな稜線が見えていて、楽しそうで元気が出てきました。秋田駒ケ岳も見えています。

とはいえ、笊森山からもしばらく薮の道が続きます。これって上から見ても分からない。しばらく耐えると熊見平という湿原に出ます。このあたりは道も快適で眺望もよく、お花畑も楽しめて楽しかったです。ワタスゲが群生していてぽあぽあがかわいかった。



しばらく湿原歩きを楽しんでいると、湯森山へ出ました。ここから秋田駒ケ岳八号目へ分岐する道を行きます。真っ直ぐ進むと秋田駒ケ岳の男女岳の方へ行けますが最終バスの時間を考えると無理でした。



ここからは薮はほとんどありませんが、時々ぬかるんで歩きにくい箇所はありました。途中で笹森山という山の近くを通りますが、登らず下山して行きます。駒ヶ岳八号目に着くと土曜日のせいかすごい人出です。縦走では人はほとんどいなかったので、ムーミン谷側を回った方々ですね。

ありがたいことに靴洗い場があったので泥をざっと落とし、次に着たバスに乗りました。これは田沢湖駅まで行かないバスだったので、途中のアルパこまくさで乳頭温泉から来たバスに乗り換えました。

アルパこまくさはマイカーで来ている人の駐車場です。立ち寄り湯もありますよ。
田沢湖駅で新幹線を待つ間、駅前の「田沢湖 市」というお土産屋さんで時間をつぶしました。ここは地酒がたくさん置いてあって、利き酒もできて楽しかったです。
藪漕ぎは辛かったけど、丸くゆったりと広がる山々が美しく、関東付近とは全く違う景色を見ながら縦走ができました。
アクセスとデータ
日帰りが可能なコースですが、その場合東京から始発6:32の秋田新幹線こまちに乗車するのは必須かと思います。田沢湖駅から9:40発の羽後交通乳頭温泉行きバスに乗れば、10:30には乳頭温泉につきますので、CT6時間として16:30には駒ヶ岳八号目に下山、最終の17:00羽後交通バスに乗ると、田沢湖から18:10発東京行きの新幹線に乗車できます。
羽後交通のバス運行表は複雑なのでご注意を。
アクセス | ◯ | 田沢湖駅から登山口の乳頭温泉までバスで行ける 駒ヶ岳八号目から田沢湖へバスで戻れる |
難易度 | × | 全行程を通じて行き交う登山者は少ない(土曜日でも) 藪漕ぎが相当量ある |
トイレ | △ | 乳頭温泉の駐車場、秋田駒ケ岳八号目小屋に水洗トイレ(協力金100円) コース中は田代平の避難小屋にあるが女性には厳しめ |
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