こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今日は秩父小鹿野町の二子山。

岩場鎖場が好き。もう少し難易度高いところを挑戦してみたいな。できれば日帰りで。
そんな方にぴったりなスパイシーな山です。クライマーさんの練習でも有名な秩父の隠れた名峰ですね。標高は1,166mと高くはないですが、ルートのほとんどは岩歩きでかなりスリリングです。
さらに西岳の「上級コース」と呼ばれる、垂直に近く感じる岩を50mほど登るコースは有名です。
二子山は登山者の数の割には滑落事故が多い山。「クレイジーマウンテン」とも呼ばれるだけあって一瞬の気の緩みが即、大事故につながる場所です。くれぐれも注意して行きましょう。初心者は足を踏み入れないのが無難です。ロープ確保のスキルがあればなお良いかと思います。
私は2021年5月に登ってきました。積雪がなければ1年中登ることができる山です。

難易度はかなり高いと思いました。上級コースは高度感との戦いです。
※2022年秋、二子山を登る登山者が、上からの熊とかちあう動画が拡散されました。こんな所を登っていて熊が上から降ってきたら・・・怖すぎです。
ルート詳細① まず東岳へ
坂本登山口から股峠に登って、そこから東岳→股峠→西岳と回るのが一般的です。車の場合は北登山口に停める方が股峠に近いです。
坂本登山口には最近の滑落事故を知らせる貼り紙がしてあり、緊張が高まります。沢沿いの樹林帯を進み、高度を上げていきます。


ルートはおおむねコンディション良好ですが、所々踏み跡が消えています。
1時間くらいで、股峠と呼ばれる東岳と西岳の鞍部に出ます。


ここでヘルメットを着けました。
なぜか東岳から登る人が多いです。東岳へは急登の岩場が続きますが慎重に行けば大丈夫なので、ウォームアップにいいのかも。
1箇所だけ怖いところがあります。下の写真ではよく分かりにくいのですが、オーバーハング気味の岩を抱くようにして進むところです。動きにくいのに加え、下はすっぱりと切れ落ちていて視覚的に怖いです。足場が作ってあるので、これに足を乗せて進みます。

東岳山頂へ着きました。ここで簡単にランチを食べて、早速西岳へ向かいます。東岳からは西岳の全貌がよく見えてきれいです。西岳には東峰、中央峰、西峰と3つの峰があります。



東岳山頂は、虫がすごかったです(5月初旬)。


西岳の上級コースは、見えている岩壁の右寄りを登っていくのだと思います。
ルート詳細② 西岳へ
股峠に戻ってきますので、そのまま今度は西岳へ向かいます。一般登山道は向かって右の方へ行くのですが、上級コースは左の方から始まります。特に看板などはなく、上級コースの始まりがどこなのかよくわからずしばらくうろうろしました。

私は最初岩の基部の方へ下りて行ってしまいましたが間違いです。東峰の途中から始まる感じなので、股峠をほぼ真っ直ぐ上り少しだけ左寄りに進みます。
上級コースの取り付きをやっと見つけました。そこで分かったのですが、一般コースの方からも来れるんですね(赤いロープの向こうは一般コースへ続く)。


いよいよ登って行きます。

つかむところはたくさんあったので3点支持で慎重に行きます。途中鎖などの補助はありません。高度感がすごいので絶対下を見ないようにしていましたが、背中がすーすーしてそれが怖かったです。手を離して写真を撮ることはもちろんできません。



中央峰山頂は広くなっているので休憩できます。
中央峰から西峰へは、ナイフリッジ状の岩の稜線を歩いて行きます。所々巻道のようになっているところもあり、高度感に負けなければ大丈夫だと思います。
1箇所だけ、西峰近くで大きな丸い岩を乗り越えていくところがあるのですが、女性には足が届かなくて辛いかもしれません。

はいはいで乗り越えました。

西峰へ着いたところで来た道を振り返ります。無事に核心部を越えられてよかった・・・。

ルート詳細③ 坂本登山口へ戻る
西峰からはクライムダウンで直接下ります。補助ロープもあって難しくはありません。
そこからはローソク岩経由で股峠から登山口へ帰っても良いですが、私は志賀坂峠方面へ周回で帰ることにしました。このルートは少し間違えやすい分岐がありました。

いのししよけのネットがある道があったら、ネットをくぐる方が正解です。
登山道から振り返ると、二子山はまるで海外の岩山のように見えました。

今まで歩いた岩の山の中でも圧倒的に難易度が高かった秩父のクレイジーマウンテン、二子山。ドキドキと緊張の連続で、無事に下山できて心からほっとしました。
アクセスとデータ
アクセス | △ | 西武秩父駅から路線バスで坂本バス停(登山口まで徒歩20分) ※小鹿野役場で乗換 帰りのバスの乗り換えの接続は良くない |
難易度 | × | 登山口から股峠までは沢沿いの樹林帯だが明るい道 下山道に周回ルートを取る場合は少し暗めの道 岩場の難易度はかなり高い。安易な挑戦には向かいない厳しさ |
トイレ | △ | 登山口にきれいなバイオトイレあり(男女共用) コース上にはなし |
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