奥多摩・秩父

【東京で登山シリーズ】カタクリを探しに御前山へ

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奥多摩・秩父

こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、東京で登山シリーズ2座目、奥多摩の御前山です。

御前山のカタクリの見頃は?

御前山は標高1405m、奥多摩三山のひとつです。カタクリの自生が有名で、花の百名山に選定されています。

見頃は4月下旬と言われていますが、今年の4月下旬に訪れた時には少し遅く、やはり年々早まっている印象です。株のある場所によっては見頃に時間差が出るので、ゴールデンウィークくらいまでなら探してみれば見つかりそうです。

くっかばら
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以前登ったときには、3月に見つけたことも。

手軽な日帰り登山の山という印象がありながら、コースはなかなかの急登。体力次第では隣の大岳山・御岳山への縦走もできてトレーニングにも良い山です。

春の妖精、カタクリ。食害などで数が減っているのが心配ですが、可憐なうつむいた姿を今年も見ることができました。

楽しい登山のご参考になれば嬉しいです。

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御前山の登山ルート

電車・バスでアクセスする場合、御前山の登山ルートは大きく3つあります。おそらく一番人気なのが北側の栃寄沢登山口。「奥多摩都民の森」があるルートです。

奥多摩湖から大ブナ尾根を登るルートもよく歩かれています。累積標高は1000mくらいで栃寄沢登山口と変わりがないですが、距離が短いのでかなり急登感があり、少し歩きにくく感じました。

奥多摩駅から直接、鋸尾根で登るルートもあります。累積標高は1500m近く、コースタイム4時間以上と健脚向き。歩いた時には疲れましたが良いトレーングになりました。

マイナーですが武蔵五日市側から湯久保尾根で登るルートもあります。累積標高は1300m近くとハード。人通りは少ないです。

車がある人は、西側の月夜見第二駐車場から歩くこともできます。このルートはハセツネカップの一部になっていて、その過酷さに思いを馳せながら歩けます。

くっかばら
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東京都山岳連盟が主催する「日本山岳耐久レース」は、長谷川恒男氏の功績を称えハセツネカップと呼ばれています。奥多摩の山々を一昼夜駆け巡る過酷なレースです。

今回は、御前山でのカタクリ保護活動に参加。委員さんの車に同乗させて頂き、登りは月夜見駐車場からスタート、湯久保尾根で下山というルートでした。今回のルート↓

個人的には、鋸尾根で登って大ブナ尾根で下るルートが好きです。

御前山の登山レポート

月夜見第二駐車場からスタート

カタクリの保護活動に参加させてもらうという今回の登山。委員さんたちの後をほぼついていくだけという楽な活動ですが、普段ソロ登山が多いので新鮮です。

奥多摩駅で待ち合わせし、車に同乗させて頂いて月夜見第二駐車場へ。ここからスタートするのは初めてです。大きな駐車場、仮設トイレがあって便利。

スタートすると、すぐにカタクリの保護を訴える看板が目につきます。委員さんたちが別の日に設置したものだそうです。

ルートはアップダウンを繰り返します。巻道もあります。

新緑のグリーンが沁みる美しさです。さわやかな気候と新緑で、この季節の登山が一番好きかも。

シカの食害の影響を測るため、実験的に柵で囲ってある場所が所々にありました。柵の中は明らかに草が茂っていて、柵の外側は食べ尽くされています・・・。カタクリも食べてしまうそう。

小河内峠に到着。ここから陣馬尾根で武蔵五日市方面へ下る道は滑りやすいという注意書きが。

このあたりから、カタクリの葉がたくさん見られました。でも双葉にならないと花がつかないそうなのです。片葉が多いなか、やっと見つかった双葉は大きくて元気そう。食べられないで育ってほしい!

くっかばら
くっかばら

カタクリの葉には、斑が入っているのが特徴です。

三頭山から続くこの道は、日本山岳耐久レース(通称・ハセツネカップ)のルートの一部です。一昼夜かけて奥多摩の山々を駆け抜ける過酷なレース。45km地点の道標がありました。全長71.5kmのはずなので、半分強の地点。累積標高を調べたら、ここまでで4000mあります!すごすぎ!

惣岳山の手前にあるやせ尾根では、過去に死亡事故があったそうです。現在は通行禁止になっており、巻道が作られていました。

右は通行禁止。左側に巻道があります

通行禁止になっていない道も、かなり細い尾根が続くので注意です。

惣岳山から御前山山頂の間はカタクリロード

惣岳山の手前の斜面には、カタクリの葉っぱがたくさんありました。でもほとんどは片葉で、中にはシカにかじられているものも。花をつけるのに7年もかかるのに、シカにかじられてしまっては、どんどん減ってしまいますね・・・。

葉も花もかじられています

囲いの中に、かろうじて咲いている株がありました。

惣岳山の手前の定点観測地で、カタクリを数えました。双葉はひとつもなく、全部片葉、花もつけていないものばかりでした。

惣岳山の山頂から御前山へ向かう斜面にも、一面カタクリの葉がありました。花をつけている株もここが一番多かったです。委員さんのお話では、以前はあたり一面ピンクの群生だったとか。そんな状態を見てみたいなあ。

この斜面で、囲いの中ではなく普通に咲いているカタクリにやっと出会えました。

曇っていると花は閉じてしまうそうで、確かに閉じている花も結構ありました。

他の花もきれいに咲いていました。ヒトリシズカや、ニリンソウ、毒草など次々と教えて頂き、撮影。

ヒトリシズカ
ニリンソウ
ハシリドコロ(毒草)
マムシグサ(毒草)

御前山の山頂の手前に、富士山がきれいに見えるスポットがありました。

御前山の山頂に着きました。立派な山頂標識なのに、なぜかお墓っぽい感じが。

山頂は広くなっていて休憩にぴったりですが、ベンチは少ないです。保護委員さんたちが別の日に設置されたというカタクリの一生という看板、勉強になりました。

湯久保尾根から下山、武蔵五日市駅へ

下山は湯久保尾根で武蔵五日市へ。このルートは初めてです。基本的に気持ちのよい尾根道。人通りは少なく、すれ違ったのはひとりだけと寂しげな道でした。

途中、岩が露出しているところもありました。

委員さんに教えてもらった、食べられる野草。ヤマザンショウの葉は、ちぎってみると山椒の香りがして、とても鰻が食べたくなりました笑。もうひとつ教えて頂いた草は佃煮にするとおいしいとか。名前を忘れてしまい残念。山の草花に詳しい人に同行すると、登山が2倍楽しくなります。

ヤマザンショウ
名前を失念、食べられる草

長い尾根道の終わりには、立派な神社の鳥居が登場。後で調べたら、伊勢清峰神社というようです。

眼下に里山の集落が見えてきました。民家の横を抜け、檜原森のおもちゃ美術館に出ると、ここがゴールです。

登山道の入り口
くっかばら
くっかばら

森のおもちゃ美術館にはカフェがあり、おしゃれなランチが食べれそうでした。

カタクリの儚さを実感した今回の山旅。登山道のきわにもカタクリの片葉がたくさんあって、気をつけて歩かないと踏みつけそうなことに気づきました。山の草花もたくさん知ったし、とても勉強になった1日でした。

アクセスとデータ

アクセス奥多摩駅から西東京バス(1時間に2便程度あり)
 栃寄沢登山口から→境橋BS下車(270円)
 大ブナ尾根から→奥多摩湖BS下車(390円)
湯久保尾根を利用する場合は、武蔵五日市駅から西東京バス
(1時間1便程度あり)
 藤倉行き、小沢(檜原森のおもちゃ美術館)BS下車(720円)
難易度縦走コースを除き、体力的難易度は高くない
トイレ月夜見駐車場に仮設トイレ
御前山避難小屋に男女共用トイレ
装備特になし
データ総距離:12km 行動時間:4h20m
累積標高:(上)600m(下)1360m

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No Mountain, No Life.

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