上信越

谷川岳から茂倉岳へ縦走【土合(西黒尾根)から土樽(茂倉新道】

スポンサーリンク
上信越

こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、谷川岳から一ノ倉岳・茂倉岳への縦走です。

谷川岳から茂倉岳の様子は?茂倉新道の難易度は?

関東近郊の山で、八ヶ岳の次に何度も訪れているのが谷川岳。夏も冬も楽しめる大好きな山です。

谷川岳はロープウェイで登れば2時間半程度で山頂に立てますが、私が好きなのは西黒尾根から登るルートです。

今回、馬蹄形の雰囲気を味わいたいなと思い、初めて谷川岳の北側の山々を歩いてみました。

谷川岳→一ノ倉岳は岩が露出した道、一ノ倉岳→茂倉岳はなだらかな笹の道と、様子が変わって面白いです。

茂倉岳からは茂倉新道で土樽駅へ下山しました。茂倉新道は2時間半で一気に1400mほど下げる、かなり急な下りです。激下り+落ち葉+粘土+木の根という、滑るアイテムが勢ぞろいした手強い下山道でした。

くっかばら
くっかばら

何とかこけずに下山しましたが、二度と下りたくないです笑。

冬直前の稜線歩きをレポートします。ご参考になれば嬉しいです。

 

スポンサーリンク

茂倉岳のルート

茂倉岳を日帰りで登る場合、考えうるルートは2つ。①土樽から茂倉新道を往復か、②土樽・土合の縦走、です。

今回のルートは②。土合橋をスタートし土樽駅を目指します。距離14kmでコースタイムは8時間40分、累積標高が登りも下りも1600mになるきつめのルートです。

ロープウェイを利用すれば少し楽になりますが、早朝スタートが難しくなります。

くっかばら
くっかばら

このルートは谷川連峰馬蹄形の一部。いつか歩いてみたい道です。

土合に前泊して臨みました。宿泊レポートはこちらをどうぞ↓

アクセス便利!土合山の家に宿泊
谷川岳〜茂倉岳縦走の前泊で、土合山の家に宿泊しました。谷川連峰の登山にとても便利な、岳人御用達のお宿です。アクセスがよく、上毛高原から路線バスを利用するのが便利です。温泉があり食事もおいしく、お弁当など登山者には必要十分なサービスも揃っています。

登山レポート

土合橋から西黒尾根へ

土合に前泊し早朝スタート。ロープウェイ乗り場を経由して西黒尾根登山口へ向かいます。

くっかばら
くっかばら

ベースプラザは早朝でも中に入ってトイレや自販機を使えます。

時刻は6:20、谷川岳へ向けてスタート。好天の連休中とあってお仲間がたくさんいます。

西黒尾根の前半は樹林帯で、真夏に登ったときは暑くて大変でしたが晩秋はさわやかです。

くっかばら
くっかばら

西黒尾根は日本3大急登。谷川岳まで1300mを上げていきます。

黙々と1時間半ほど登ると、突然視界が開けます。座るのに丁度よい岩場になっているので小休止。

ロープウェイ天神平駅が見えました。

くっかばら
くっかばら

谷川岳ロープウェイは星野リゾートの運営に変わりました。料金はアップしたみたいですが、山頂駅のおしゃれカフェに冬に寄ってみたい。

西黒尾根上部の岩場を越え、谷川岳へ

この休憩ポイントのあとは、鎖場・岩場の連続です。

鎖場を上がると、視界が開けてトマの耳・オキの耳が見えてきます。

小さなコブのような鎖場をいくつか越えて進みます。

くっかばら
くっかばら

鎖場の難易度はそれほど高くないですが、岩はつるっとして滑りやすいので注意です。特に青い蛇紋岩は足を置いたらコンマで足を持っていかれます笑。

鎖場を連続でこなすと、ラクダの背に出ました。この先で厳鋼新道と合流します。

くっかばら
くっかばら

厳鋼新道は、谷沿いの道で滑りやすく夏にはヒルも出るらしいです。

特徴的なザンゲ岩を左上に見ながら、岩場をどんどん登っていきます。

振り返って。コブをいくつか越えてきました。

滑りやすい岩場が連続しますが、あと少し!

ザンゲ岩に出ました。

トマの耳・オキの耳に人が立っているのが見えました。傾斜は少し緩やかになって、ケルンが見えたら天神尾根と合流します。

肩の小屋が見えました。この日は小屋じまい作業中。背後の万太郎山がきれいです。

9:30、トマの耳に到着。写真だけ撮ってすぐにオキの耳へ。10分ほどの歩きです。

トマの耳からオキの耳へ続く道

朝いちばんのロープウェイで登ってきた人たちなのか、山頂はすでに混んでいました。

登ってきた西黒尾根の全容が見えて感動。

登ってきた西黒尾根

土樽へ下山するには、オキの耳に10時着をカットオフタイムとしていました。電車の本数が少ないためです。

予定どおり一ノ倉岳・茂倉岳へ縦走することにしました。

浅間神社奥ノ院でお参りし、ここでランチタイム。今日は宿のおにぎり弁当と持参したスープです。

浅間神社奥ノ院が見えた

奥ノ院から、これから歩く一ノ倉岳・茂倉岳への稜線が見えました。

一ノ倉岳へ

一気に人が少なくなった稜線を歩いていきます。奥ノ院・一ノ倉岳の間は、鎖場もあって気が抜けません。

くっかばら
くっかばら

オキの耳の後は、いわゆる「ガチ勢」しかいません笑。

振り返ると、南側に広がる谷川連峰主脈がきれい。いつか歩いてみたい道です。

途中、慰霊碑がありました。昭和の初めに遭難した方々。若い人なのが辛いです。

くっかばら
くっかばら

前日に一ノ倉沢へ行ったのですが、ここも慰霊碑がたくさんありました。

途中、「ノゾキ」というポイントがあり、一ノ倉沢を覗き込むことができます。ぐーっと引き込まれそうな重力を感じました。

ノゾキからは、一ノ倉岳への登り返しになります。なかなかきつかったです。

向こうから降りてきました

振り返って谷川岳方面。歩いてきた道です。

この登り返しの途中でオコジョに出会いました!初めて見たオコジョ、白くて小さかった。キーキー盛んに鳴いていたので見つけられました。

くっかばら
くっかばら

ピント合わせが精一杯でした。焦ってサイレントにするのを忘れ、ピッという音で怖がらせてしまいました。

11:10、一ノ倉岳に到着!山頂は笹がしげって眺望はよくありません。ちょこんと小さな避難小屋。

茂倉岳へ

すぐに茂倉岳へ向けて出発しました。打って変わってなだらかな稜線が続いています。ここが今回のハイライト!

くっかばら
くっかばら

笹原の道は泥が多いです。雨続きの後は大変そう。

11:30、茂倉岳に到着!全方位に視界が開けていて気持ちの良い山頂です。ここでコーヒー休憩にしました。

南側、歩いてきた谷川岳・一ノ倉岳

茂倉新道で下山

事前調査では、茂倉新道が今回の核心部になると思っていたので、カメラはしまって万全の体制で下山開始。

まずは美しい笹原を下りていきます。茂倉岳避難小屋の屋根がアクセントの素敵な道でした。

避難小屋は新しく中は広く、10人くらいは余裕で泊まれそう。トイレ・水場があります。

激下りが始まりました。足元はざれていて滑る滑る。前の4人組さんは超大型ザックなのに軽快な足取りでさくさく下りていきます。抜かしてよいですよ〜と言ってくれましたが無理でした笑。

1時前、矢場ノ頭というポイントに着きました。ここは開けていて休憩によいです。ここまで来れば土樽15:24発の電車に余裕で間に合うはず。

しかし!ここからが真に核心でした。噂以上の激下りのうえ落ち葉が敷き詰められた道。落ち葉の下には蛇紋岩、木の根、粘土が絶妙に配置されて、1歩ごとに滑らそうとしてきます。

こんな道を歩くこと1時間半。ペースはまったく上がりません。心底辛く、もういやだ・・・と思い始めたころ、とてもきれいなブナ林に出ました。

これで後は緩やかになるのかなーと思っていたら、全然でした笑。この後も、ほぼ崖下り。補助ロープがある崖を4・5本こなしました。

眼下には駐車場が見え、関越自動車道の音も聞こえる。なのにものすごい崖の連続。

崖が終わったら突然、ぱっと草原に出て、そこが登山口でした。

14:30、無事に終了しました。ロードを20分ほど歩き、土樽駅へ。途中の紅葉が素晴らしかったです。

くっかばら
くっかばら

土樽駅にはトイレあり(旧式)・手洗い石鹸あり。自販機のコーラは売り切れ(大泣き)。

少し不安だったけど、無事歩き通せました。早出を心がけたことと、下山を余裕で歩ける時間調整が成功のポイントだったかも。

茂倉新道の下りは、滑らそう滑らそうという山の意志をはっきり感じる手強さ笑。それでも短時間で下りてこられるメリットは大きいです。

くっかばら
くっかばら

滑ったのか、土樽駅で顔をタオルで押さえている人がいて痛々しかったです。

アクセスとデータ

アクセス上毛高原から路線バスあり(1400円)
※混雑するので早めに並ぶといいです。
土樽駅から上越線上り(高崎方面)は15:24を逃すと18時台に。
上越線下り(越後湯沢方面)は13時台と18時台に1本ずつという少なさ
難易度西黒尾根は岩場歩きに多少慣れている必要
稜線上はほとんど危険箇所なし
茂倉新道の下りは滑りやすく危険 怪我に注意
トイレベースプラザの後は、土樽駅までトイレなし
※肩の小屋営業中は借用可能
装備冬用シェル、防寒着、厚め手袋
ガス、サーモス
ラジオ(熊対策)
ストック(使わず)、チェーンスパイク(使わず)
データ総距離:14.3km 行動時間:8h
累積標高:(上)1569m(下)1591m

余録〜一ノ倉沢の紅葉

前日に時間があったので、一ノ倉沢の紅葉ハイクをしました。

ベースプラザから西黒尾根登山口を過ぎ、車道歩きすること1時間。見頃とあってかなりの人出でした。

行ける所まで奥に入ってみました。

くっかばら
くっかばら

一ノ倉沢には公衆トイレあり。ベンチもたくさん。沢沿いの岩にも座れます。

途中、厳鋼新道(がんごうしんどう)の登山口がありました。いかにも沢沿いの道という感じ。西黒尾根に比べて人通りは少ない道です。

幽ノ沢出合を回って、新道で帰りました。この新道はおすすめ。河原の紅葉が得も言われず美しかったです。

冬に登った白毛門。

滝(人工だけど)と紅葉。

スポンサーリンク
少しでも参考になりましたでしょうか?よかったらシェア頂けると嬉しいです。
No Mountain, No Life.

コメント

タイトルとURLをコピーしました