北アルプス

涸沢カールをソロ登山、パノラマコースで下山【涸沢紅葉2021】

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こんにちは、くっかばらです。このブログでは、自分の経験からおすすめの山などを紹介しています。今回は、涸沢カールです。

涸沢カールへは初心者も行ける?パノラマコースの難易度は?

上高地から涸沢カールへは横尾経由とパノラマコース経由の2つのルートがあります。一般的には横尾から登る人がほとんどです。横尾から涸沢までは危険箇所もなく初心者さんであっても大丈夫なルートです。一方、パノラマコースは初心者の通行は推奨されていません。道は崩落箇所が多く通行は容易ではない箇所が多数あります。今年は滑落死亡事故もありました。私は今回、登りは横尾から、下りはパノラマコースを取ったのですが、テント泊装備を背負ってだったので特に難易度が高く感じました。早く安全に上高地に着きたい場合は横尾から帰るのが賢明です。

紅葉時期の涸沢を訪れるのに一番気になるのは見頃。最近は涸沢も紅葉が遅れ気味な傾向ですが今年は早めだったようで、私が言った時は見頃を過ぎかけでした。

夜行で上高地に入り、1日目は横尾経由で涸沢に上がりテント泊。2日目は天気によっては奥穂高岳に登り涸沢に戻ってテント泊。3日目はパノラマコースで下山、という計画を立てました。テント泊のザックは13kgの重さ。食糧はあまり入っていないのに結構重くなってしまいました。

くっかばら
くっかばら

2021年10月初旬に行きました。

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涸沢カール ルート詳細① 上高地から涸沢カール

上高地から横尾〜平坦な歩きやすい道が続く

新宿のバスタから夜行バスに乗りあっという間に上高地に着きました。久しぶりの上高地!すでにテンションが上がりっぱなしですがまずは朝ごはん。バスセンターの上高地食堂は朝5:30から営業していて助かります。洋定食(1000円)を注文。トイレも使えて助かりました。

河童橋、朝早くて静かでした

明神、徳沢と順調に過ぎ3時間後には横尾に着きました。横尾から登るのは初めてですが、たくさんの人がいてびっくり。一大休憩スポットになっていて私もここで休憩しました。横尾まではほぼ平坦で全く疲れを感じず来れましたが、ここからが本番です。

新村橋を通過、下りはここへ帰ってきます
横尾に着きました

横尾から本谷橋〜本格的な登山道、混雑した道

横尾大橋。これを渡れば登山道

横尾大橋を渡ると登山道が始まります。まだ朝の9時過ぎだというのに、多くの人が下山してきます。道の譲り合いでなかなか進まないですが、これはこれで上高地っぽくてよし。それにしてもなんとなく登山者さんが街っぽいというか。ゆるキャンなどの影響でしょうか?

屏風岩が左手に見えてきました。後から考えると、横尾から涸沢へ行くまでの紅葉が一番すごかったかも。後ろの山々も紅葉、行先も紅葉。全方位的に紅葉しています。圧巻でした。

屏風岩の紅葉。帰りは屏風の耳まで行きます
登山道から見える紅葉、圧巻でした

本谷橋から涸沢カール〜本気の登りでつらいが、紅葉を楽しめる

本谷橋。休憩に良いスポットです

本谷橋ではたくさんの人が休憩していましたが、私はあまり疲れていなかったしできれば涸沢に午前中に着きたかったので、そのまま通過しました。ここからはきつい登りになります。だんだんテント泊の荷物が重く感じるようになり、足元はガレ場になって歩きにくくなり・・・辛い時間ではありますが、この辺りも紅葉が素晴らしい。Sガレというポイントを過ぎると涸沢が小さく見えてきます。

Sガレ付近
Sガレを過ぎたらあと少し!のはず・・・
涸沢が小さく見えた!

本谷橋から長かった登りも終わり、ようやく涸沢ヒュッテと涸沢小屋への分岐に出ました。最後の登りをクリア、涸沢ヒュッテに到着!なんとか昼前に着くことができました。早速テントを設営しました。

くっかばら
くっかばら

ヒュッテと小屋の分岐にきたら、テント泊の場合小屋方面へ進む方がテント場に近いです。受付は別なのであえてヒュッテ方面へ行く意味はないかも(私はヒュッテ方面へ行ってしまいました)。

あと少し!
ヒュッテと小屋の分岐。テン泊の人は右へいくほうが近いです

今年の紅葉は当たり年ではないらしいのですが、それでも圧巻の紅葉でした。

涸沢カールの紅葉!

涸沢カール ルート詳細② パノラマコースで下山

涸沢から屏風のコル〜崩落した斜面や急傾斜の上り・下り、難易度高いルート

モルゲンロート

最終日、微妙な天気でしたがなんとかモルゲンロートが見れました。テントを撤収してヒュッテを後にします。パノラマコースはバリエーションルート扱いで、テント受付でも経験者のみであること、8時までに出立するようにときつく言われます。ヒュッテを出るとすぐに分岐。パノラマコースに向かう人はほとんどいませんでした

パノラマコースに入ってすぐに振り返ると、涸沢カールが一望できます。素晴らしい眺めでした。これだけを見に入り口まで行くのはありかも。それにしてもなぜか最終日に天気が最も良くなるのは、あるあるですね。

パノラマコースに入ってすぐ、涸沢カールが一望できる

その後、すぐに難所が登場し始めます。崩落しかけている箇所を登ったり下ったりを繰り返して行きます。これでもかというくらいあります(笑)。

左側は崩落しているトラバース
崩落しかけている箇所のトラバース
足場の悪い急な登り
あまり左側を歩かないように
狭い足場を使って登る(左側は切れ落ちているのでちょっと怖い)
ロープが奥へ続いている。足場の悪い斜面を下って登って

一応どこもロープは張ってくれてあってありがたいのですが、仮処置のような感じなのでロープに体を預けるのは危ないです。特に難所だったのが下の写真の下り。写真では雰囲気は出し切れていないのですが、ものすごいクライムダウンで、木の根に引っかかったりして苦労しました。

難所のクライムダウン

とはいえ途中、「槍見の杉」という槍ヶ岳がきれいに見えるポイントがあったりして楽しめます。

槍見の杉

屏風のコルから屏風の耳〜足元の悪い急傾斜の道、ルートはおおむね明瞭

涸沢から1時間ほど難所と格闘した後、開けた場所に出ました。紅葉がとてもきれい。屏風のコルへ続く道です。

屏風のコルへと続く

多くの人にとってパノラマコースを使う理由は屏風の耳へ行くことではないでしょうか。屏風のコルにザックをデポして、私も行って見ました。道は急登でざれている所もあって注意は必要ですが、ルートはおおむね明瞭です。一つ目の耳でも十分きれいなのですが、できれば二つ目の耳まで行って欲しいです。遠くから見ると難しそうですが登るとそうでもありません。二つ目の耳からは前穂から槍までの大パノラマが眼前に!屏風のコルから往復1時間弱かけなければなりませんが時間があれば寄り道しなければもったいない。

二つ目の耳がちょこんと
二つ目の耳に登る道、少し崩落気味
二つ目の耳からの大展望

屏風の耳からは屏風の頭へ行く道があって、頭のケルンも見えているので行こうかと思いましたが時間がかかりそう。屏風の耳にいた他の登山者の方によると景色は耳の方が良いらしい、ということで頭には行かず、屏風のコルへ下りました。

屏風の耳から、屏風の頭を見て。ケルンがあります

屏風のコルから上高地〜奥又白沢までは単調な急傾斜の下りが続く

屏風のコルでザックを回収して、奥又白谷河原へ下りて行きます。この下りが、今回の行程で最もきつく感じました。最初は紅葉がきれいなのですが、途中からは眺望はほぼなしの樹林帯できつい急傾斜を行きます。テント泊の荷物がずっしりと肩にかかる。とても辛かったです。ここを登ってくる方々が結構いて、しかも大体テント泊装備、すごいです。

最初は紅葉がきれいです
紅葉はきれいですが、辛い

新村橋を渡った時は嬉しかったです。徳澤園のピザとアイスコーヒーで乾杯!上高地に戻る途中、小梨平で日帰り入浴してさっぱりし、新宿行きのバスに乗り込みました。

新村橋についた〜
徳澤園で乾杯!

「涸沢の紅葉を見ずして穂高を語ることなかれ」という名言を実感した今回の涸沢カールの紅葉、ただただ圧巻でした。パノラマコースも苦労しましたが景色は素晴らしく、今度は登りで利用してみようかなと思っています。

アクセスとデータ

アクセス上高地までは夜行バス、または新島々まで電車→上高地までバス
※松本・新島々間では大雨被災により一部バスの代行輸送あり
難易度横尾〜涸沢間には危険箇所はない
パノラマコースは危険箇所が相当数ある
トイレ徳沢、横尾に公衆トイレあり
横尾以降は涸沢までなし
パノラマコースは徳沢までトイレなし
データ合計距離:29.1km 行動時間:11時間37分
累積標高:(上り)2311m(下り)2310m
その他立ち寄り湯「小梨の湯」ドライヤーあり
※日帰り入浴受付日以外でも空いていれば受け付けてくれました

涸沢テント場の記事はこちらをどうぞ↓

涸沢テント場でテント泊
紅葉見頃の涸沢で、ソロテント泊しました。コロナ前の最盛期ほどの混雑ではないですが、それなりにテント数はあり賑わっていました。ヒュッテのパノラマ売店をうまく利用すれば大量の食料を持ってこないですみます。サイトには石が多いので工夫は必要です。
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No Mountain, No Life.

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